RZ/G2は、ルネサスエレクトロニクス(以下、「ルネサス」)のマイクロプロセッサ(MPU)です。Cortex®-A57とCortex®-A53を搭載し、最大1500MHzで動作します。
RZ/G2の仕様
RZ/G2H | RZ/G2N | RZ/G2M | |
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Main CPU | 4x Arm® Cortex®-A57、4x Arm® Cortex®-A53 | 2x Arm® Cortex®-A57 | 2x Arm® Cortex®-A57、4x Arm® Cortex®-A53 |
Operating Frequency [Max] (MHz) | 1500 | 1500 | 1500 |
Sub CPU | 1x Arm® Cortex®-R7 | 1x Arm® Cortex®-R7 | 1x Arm® Cortex®-R7 |
RAM (KB) | 384 | 384 | 384 |
Memory Interface | 2x LPDDR4-3200 (32-bit) | LPDDR4-3200 (32-bit) | 2x LPDDR4-3200 (32-bit) |
出典:Renesas「RZ/G2H」「RZ/G2N」「RZ/G2M」
ルネサス RZファミリとは
ルネサス RZファミリの製品ラインアップ
ルネサス RZファミリは、マイコンを知り尽くしたルネサスならではの組込みプロセッサで、「マイコンのように使いやすい新世代プロセッサ」として誕生しました。
高性能・省電力制御に加え、従来のマイコンでは難しかったITネットワークとの連携などにも利用できます。顧客のアプリケーションに新たな価値をもたらします。
RZファミリは、
・ネットワーク機能強化
・HMI(ヒューマンマシンインタフェース)強化
・Arm®コアとルネサス独自技術による高度なリアルタイム制御
などを特長とし、ヒューマン・マシン・インタフェース分野において最適なソリューションを提供します。
RZファミリの製品ラインナップは以下の通りです。
- RZ/Vシリーズ
- RZ/Gシリーズ
- RZ/Aシリーズ
- RZ/Tシリーズ
- RZ/Nシリーズ
シリーズ | パフォーマンス範囲 | 特長 |
RZ/V | 最大1GHz | AIアクセラレータ “DRP-AI” が、高速なAI推論と低消費電力を実現 |
RZ/G | 最大1.5GHz | 高いコストパフォーマンス |
RZ/A | 最大528MHz | 豊富な周辺機能とソフトウェア |
RZ/T | 最大600MHz | 高性能・高速リアルタイム制御 |
RZ/N | 最大500MHz | さまざまな産業ネットワークのアプリケーションに最適 |
RZ/G2シリーズとは
RZ/Gシリーズは、高度なグラフィックス、ビデオエンジン、高速インターフェイスを備えたArm® Cortex®アーキテクチャに基づくマルチコアのスケーラブルなMPUプラットフォームです。RZ/Gシリーズのスケーラブルで効率的なパフォーマンスは、産業オートメーション、ビルディングオートメーションHMI、産業用カメラ、およびゲートウェイアプリケーションに最適です。
RZ/G2とは
RZ/G2は、高度なグラフィック機能を有し、顧客のHMI(ヒューマンマシンインタフェース)を使用したシステム実現を支援します。
【特長1】高いコストパフォーマンス
Cortex®-Aコアに強力なグラフィックスエンジンと4K UHDまで対応できるビデオエンジンを搭載し、高いコストパフォーマンスを実現します。
【特長2】高い信頼性
ミッションクリティカルなシステムに必要なエラー訂正コード(ECC)をすべての内部および外部メモリインターフェイスに搭載しています。これにより、放射線起因によるソフトエラーからRAMを保護します。
【特長3】豊富な周辺機能
USB 3.0、PCI Express、SATA、およびGbit-Etherなどの高速インタフェースと多くのCPU周辺機能も備えており、産業用途のHMIなどのアプリケーションに最適です。
出典:Renesas 「RZファミリ カタログ」「RZ/G2 64ビットMPU」
RZ/G2シリーズの使い方(アプリケーション)
RZ/G2シリーズは、以下のアプリケーションに適しています。
- セキュリティ(監視カメラ、ホームセキュリティ)
- ヘルスケア(医療パネル、ナースコール)
- 産業(産業パネル、デジタルサイネージ、POS端末)
RZ/G2シリーズの入手方法
RZ/G2シリーズは、下記のルネサスの特約店・取扱店や、オンラインショップなどで購入できます。
RZ/G2シリーズの評価キット
RZ/G2シリーズの評価キットを紹介します。
製品名 | 搭載CPU | 特長 |
RZ/G2M-HiHope | RZ/G2M | RZ/G2M用の開発キット。業界標準の96Boards仕様やSMARC仕様に対応。回路図、コンポーネントBOMおよびボードレイアウトデータ提供により、ユーザーが容易に独自ハードウェア開発ができる。 |
RZ/G2シリーズの対応OS
RZ/G2シリーズに対応している主なOSは、以下の通りです。
- μC3(マイクロ・シー・キューブ) /Standard (弊社製品)
- μC3(マイクロ・シー・キューブ) +Linux (弊社製品)
弊社製品「μC3(マイクロ・シー・キューブ)」のご紹介
高性能リアルタイム処理向けRTOS「μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standard」
μC3(マイクロ・シー・キューブ)/Standardは、μITRON4.0のスタンダードプロファイルをベースに、32/64ビットプロセッサが搭載された組み込みシステム向けのRTOSです。
μC3/Standardは、高性能プロセッサがより高度なリアルタイム制御に耐えられるよう、割込み禁止時間を極力なくし、割込み応答性を最重要課題として設計したRTOSです。
Arm® Cortex®-Aシリーズ、Arm® Cortex®-Rシリーズだけでなく、高性能な Arm® Cortex®-MやRenesas RXシリーズにも対応しています。
- 32/64bitの高性能プロセッサに最適化
- 割り込み応答性を高め、32/64bitの高性能プロセッサ向けに最適化されたμITRON4.0仕様のカーネル。
- 豊富なプロセッサ・サポート
- 業界随一のプロセッササポート実績があり、技術サポートも充実しています。CPUの選択肢を広げ、機会費用を抑える事ができます。業界随一のCPUサ
- ポート実績があり、技術サポートも充実しています。ご使用予定のデバイスで直ぐに開発着手が可能で、ご質問に対して24時間以内の1次回答を徹底しています。
- マルチコア対応
- 組み込み機器向けに最適なAMP型カーネル。マルチコアによって、リアルタイム性能を強化します。
- 豊富なデバイスドライバを用意
- I2C, SPI, GPIO, SDなどのデバイスドライバをオプションで用意。(UART, Timer, INTCはμC3に、EthernetドライバはμNet3に付属しています。)
詳しい資料をご希望の方は、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてください。
LinuxとRTOSの共存ソリューション「μC3(マイクロ・シー・キューブ)+Linux」
μC3+LinuxはマルチコアCPUにLinuxとRTOSを共存させ、OS間の通信を可能にするソリューションです。
種類の異なった2つのOSを共存させることで、RTOSのリアルタイム性能とLinuxが持つ豊富なソフトウェア資産を有効に活用することができます。
- 異なったタイプのマルチコアCPUに対応
- ホモジニアス(同一プロセッサ・コアによる構成)とヘテロジニアス(異なるプロセッサ・コアによる構成)の両方に対応しています。
- メーカー提供のLinuxディストリビューションに対応
- CPUベンダーが標準でサポートするLinuxに対応し、アプリケーションの開発が迅速にできます。
- OS間通信をサポート
- メッセージ形式のAPI(RPMsg)を使って、OS間の通信を容易に実現できます。
- OpenAMP仕様を採用
- Multicore Associationによって標準化されたOpenAMPの仕様に対応しています。
- RTOSによる高速ブート
- μC3を先に起動することで高速起動ができます。
詳しい資料をご希望の方は、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてください。
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μC3のライセンスの種類・詳細
ライセンスの種類
ライセンスの種類は3つあります。
- 開発量産用プロジェクトライセンス
- プラットフォームライセンス
- 研究開発用プロジェクトライセンス
開発量産用プロジェクトライセンス
開発量産用プロジェクトライセンスは、研究開発から量産販売までが可能な標準的なライセンスとなります。開発量産用プロジェクトライセンスの対象製品の範囲には、1種類の製品型番だけでなく、その製品ファミリ(派生機種)が含まれます。
有償の保守契約に加入中の場合、プラットフォームライセンスのライセンス費用との差額でアップグレードが可能です。
プラットフォームライセンス
プラットフォームライセンスは、プロジェクトライセンスの対象範囲を広げたライセンスです。プラットフォームライセンスの対象製品は、1種類の製品ファミリだけでなく、複数の製品ファミリが範囲となります。サイトライセンスではございません。
研究開発用プロジェクトライセンス
研究開発用プロジェクトライセンスは、研究開発のみ可能なライセンスです。ライセンス購入時の段階で、製品化まで見えていない場合や、フィジビリティスタディの場合にお勧めです。
ライセンス費用は、開発量産用プロジェクトライセンスの60%の価格です。
有償の保守契約に加入中の場合、開発量産用プロジェクトライセンスのライセンス費用の40%オフの価格でアップグレードが可能です。
ポイント
- 開発量産用プロジェクトライセンス:研究開発から量産販売までが可能な標準的なライセンス
- プラットフォームライセンス :1種類の製品ファミリだけでなく、複数の製品ファミリを範囲とするライセンス
- 研究開発用プロジェクトライセンス:製品化まで見えていない場合や、フィジビリティスタディの場合にお勧めなライセンス
※弊社のライセンスはプロジェクトライセンスの形式を採っております。ご購入時に該当プロジェクトの名称をご登録いただく必要があり、その際、「計測機器」などの抽象的な名称ではなく、具体的な名称を頂戴しております。
お客様のご要望にあわせて適切な範囲で設定させていただきますので、まずは、担当営業にご相談下さい。
ライセンスの詳細
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- ライセンス費用の金額・計算方法:ライセンス購入時の固定の一括払いのみでご使用いただけます
- 開発人数制限 :無(ただし同プロジェクト内)
- 提供形態 :ソースコード
- 使用範囲 :定義されたプロジェクト内
- 使用CPU :型番固定ではなくCPUシリーズ(例:STM32F4シリーズ)
- μC3/ConfiguratorはCPUシリーズ毎に用意されています
ライセンスの価格などの詳細については、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてご覧ください。
保守について
製品定価には契約日の翌月1日から6ヶ月分の無償保守が含まれています。
無償保守サービス終了後は有償での保守サービスとなります。そのまま継続でのご利用の場合、製品価格(研究開発用プロジェクトライセンスはプロジェクトライセンス価格)の20%、非継続の後に再加入をされたい場合は研究開発用プロジェクトライセンスはプロジェクトライセンス価格)の40%となります。
プロジェクトライセンスと1年間の保守サービスを同時にご購入いただいた場合は、初回に限り15%とさせていただきます。
保守サービスには以下が含まれています。
- 製品の無償バージョンアップ対応
- コンパイラのバージョンアップ対応
- メールによる技術サポートサービス(1営業日以内に1次回答)